2008.10.07

第2回「月刊インタラ塾」レポート

イメージ:第2回「月刊インタラ塾」レポート

8月7日、Apple Store銀座にて、「BIG SHADOW」等を手がけた清水幹太さん(イメージソース/ノングリッド)をゲストに行われたイベントの模様をお届け。

月刊インタラ塾」は、印象的な企業サイトやブログパーツの制作で知られるタナカミノルさんが所属するクリエイティブ集団「KURUKURU」の主催で開催されたセミナーイベント。大盛況だった初回に続き、第2回の様子はいかに?

インタラクティブで世界を征服する

第2回のメインゲストは、株式会社イメージソースノングリッドの清水幹太さん。渋谷のビルに特大の陰を作り出し道行く人をとりこにした「BIG SHADOW」、投稿した顔写真がいろいろなところでデビューする「REC YOU.」など、広告の枠組みを越えた数々のインスタレーション作品を生み出す清水さんの、現在までの経歴のプレゼンテーションとなりました。


REC YOU.(YouTube)

幼少のころから人の前に出ることや人を驚かせるのが大好きだった清水さん。全校生徒の前で乾布摩擦をしたいがために保険委員長を務めるような子供だったのだとか。人一倍刺激を求め、また周囲に影響を与えることが好きだったというエピソードに、会場からはクスクス声。

誰にも負けないNo.1のこと=机の汚さ
誰にも負けないNo.1のこと=机の汚さ

学生時代からインターネットに興味があった清水さんは、オンザエッジ→デザイン事務所を経て、ノングリッドへ。そして、1年後の2006年に手がけた仕事がXbox 360のプロモーション「BIG SHADOW」。12月7日〜9日の午後5時〜11時半までの期間限定で行われたもので、ビルの壁面に特大の影を映し出し、その前に立った人の動きに影を反応させるというものでした。


BIG SHADOW(YouTube)

しかも、その影はモニターの前にいる人がブラウザ越しに操っている。「あちら側」の人がキャアキャア言っている様を見て、「こちら側」の人も楽しむという仕掛け。このプロジェクトの経験から、モニターの向こうにも驚いたり喜んだり、がっかりしているユーザーがいるという事実に強く気づいた、印象深い仕事だったのだとか。

インタラクティブは“破壊力”

清水さんによれば、「広告というのは基本的に何をしてもいい世界。どんな地味な商品でも、目立つ表現をすれば意識が変わる。腹をくくってインタラクティブな仕掛けを組めば、効果的にユーザーの行動を変えることができる」とのこと。さらに、清水さんは淡々と論理を展開します。

スライド:クリックさせるということは、大変な負荷
クリックさせるということは、大変な負荷

テレビCMとWebキャンペーンサイトの違いは「クリックの手間」。カロリー数はともかく、わざわざユーザーに入ってきてもらっても、企業が伝えたい情報だけがあったとすれば、驚きも見返りも無い状態になってしまう。そこで大切なのが楽しんでもらいながら、印象に刻み込ませる仕掛けになるといいます。繰り返しメッセージを送り出し、期待に応えられる反応を提供することで、強いインプレッションが起きるのだとか。

スライド:数の衝撃も一つの作戦
数の衝撃も一つの作戦

「ネット広告を考えたとき、みんなはテレビCMをライバルと考える」と語る清水さんが、本当のライバルと考えるのは、テレビ番組そのもの。テレビをつけて、番組を選び、見ようと思わせる力があると。今後はネットだからできる、見たいと思わせることができる映像分野に打って出ていきたい、という話を最後に清水さんのプレゼンは締めくくられました。

スライド:お顔はしかとインプットされました
お顔はしかとインプットされました

操作はWiiリモコンで行われ、カーソルが端にくるとスライドが動くしかけ。そのカーソルが清水さんの顔という演出。インパクトがありずぎで、話と関係ないところでも笑いがでてしまいます。話し手の顔の印象が残らないことも多いセミナーの演出としては、なかなか効果的な手法かも。もちろん、清水さんのキャラがあっての手法ですけれども(笑)

「人をどう動かすか?」というテーマで揃ったショートプレゼン

今回、清水さんの作品も「人を動かす」ものでしたが、本編の前に紹介されたショートプレゼンもそんなテーマのものでした。尾崎俊介さん「外国人に日本文化を知ってもらうインスタレーション」は、思わず触りたくなる画面設計と小道具の工夫がナイス。

相撲コスプレでインスタレーション MacBookを傾ける
相撲コスプレでインスタレーション(左)、MacBookを傾ける(右)

Spark projectのソースコードを利用した、小林陽介さんのMacBookのモーションセンサーを使ったアート表現は、すぐに触って体験してみたくなるもの。太田篤志さんによるECO活動を身近に思わせるアプリなど、第2回は人にどうモチベーションを起こさせ動かすか、というのがテーマだったなぁと感じました。

第1回は派手なパフォーマンスが印象的だったインタラ塾。今回はインタラクティブな現象が生じるということの意味を、より深く考えさせられる内容でした。便利さ、心地よさ、楽しさを伝えることを考える時、実際にモノに触れさせる試みや、街頭でのインスタレーションは大きなヒントになりますね。ネットワークを介していても、人と人とのコミュニケーションが原点なのだということを再確認でき、有意義なセミナーでした。

第4回月刊インタラ塾(無料)

福田敏也さん(株式会社トリプルセブン・インタラクティブ)次回は10月9日、マス広告とWebのクリエイティブに携わり数々の実績を残してきた福田敏也さん(株式会社トリプルセブン・インタラクティブ)を迎え、「福田敏也が語る企画脳の鍛え方」と題して開催予定です。ぜひ参加を!

(withD特派員 渡邉淳矢)

関連リンク

特派員のイベントレポート バックナンバー
月刊インタラ塾
Pickles
KURUKURU
イメージソース
ノングリッド
BIG SHADOW
REC YOU.
Biscuitjam Blog
Apple Storeでお話させていただきました(Biscuitjam Blog)
Spark project
Unknown Quality
1-minutes
トリプルセブン・インタラクティブ

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