2008.11.27

新製品レビュー:α900

イメージ:新製品レビュー:α900

ソニー(株)
オープンプライス(実勢価格:320,000円前後)

その他のハードウェア製品

35mmフィルムサイズの撮像素子をもつ、
αシリーズのフラッグシップモデル

α900
α900
問い合わせ先ソニーマーケティング(株)カスタマーサービス
TEL0120-777-886
URLhttp://www.sony.jp/
価格オープンプライス(実勢価格:320,000円)

ソニーから「α900」が発売された。特長は、なんといっても撮像素子(イメージセンサー)の大きさだ。これまで発売されたセグメントのαシリーズの機種はAPS-Cサイズの撮像素子を搭載していたが、α900はひとまわり大きな35mmフィルムサイズの撮像素子を搭載。撮像素子が大きいことは、画素数や感度の性能向上にメリットがある。

実際、画素数に関してはメーカー側がアピールしているように、2,460万画素、6,048×4,024pixelというとてつもない巨大画像が記録可能だ。「いずれ大画素数のデジカメも登場するだろう」と思っていたのはさほど昔の話ではないのだが……。

α900の特徴

  • 巨大な画素数の威力で目立たないノイズ
ニコンの「D700」が画素数を抑えることでISO25600の超高感度を実現したのに対し、α900は高画素に比重を置き、最高感度はISO6400となっている。この感度では、さすがにノイズが大きくなってディテールも失われがちになるが、それはあくまでパソコンの画面上で確認した場合の話だ。

α900の特徴1ISO6400ともなるとさすがにノイズも大きくなってしまうが、印刷に関しては気にならない程度だろう。

※クリックすると図が拡大します。

A4サイズ程度の印刷の場合、巨大な画素数の威力で拡大率が小さくてすむため、ノイズはさほ
ど目立たない。

  • 2つの画像処理エンジンによる並列処理
一方、画素数が増加すると階調性が損なわれてしまうというトレードオフの関係があるが、2つの画像処理エンジンBIONZで並列処理する「デュアルBIONZ」の効果なのか、秒5コマという連写速度を実現し、フイルムのような味わいのある画像を生成してくれる。

α900の特徴2このように味わいのある画づくりが可能。フイルム派の人にも満足していただけるのではないだろうか。

※クリックすると図が拡大します。

レンズに「Vario-SonnarT ∗ 24-70mm F2.8 ZA SSM」を使用すると2kg近くにはなるが、画づくりは非常に良い。

  • きれいなボケ表現
同一画角を得たい場合、小さな撮像素子に対してレンズの対応する焦点距離が長くなるため、絞りを開けば対象の前後のぼけが大きくなる。
α900の特徴3 α900の特徴4
※クリックすると図が拡大します。

24-7mmという標準ズームだが、最短撮影距離が3cmと短いこともありマクロ的な撮影は可能(左)。前方をぼかしたい場合は大きな撮像素子の長いレンズが有効。きれいにぼける傾向がある(右)。

反面、正確なピント合わせが必要となり、ボディもレンズもやや大型化する傾向がある。

  • 豊富なレンズのバリエーション
レンズは、ソニー、ミノルタ、コニカミノルタ製の「αレンズ」が使用可能。APS-Cサイズ専用の小型DTレンズを装着すると、自動的にクロップされて1,200万画素として使うことが可能だ(動作保証なし)。メーカー保証はないが、おそらくサードパー

ティ製のレンズも問題なく使用できると思われる。

α900の特徴5サードパーティ製レンズ「Sigma Apo 70-300mm F4-5.6 DG Macro」の使用を試みた。少なくともこのレンズは問題なく使用できるようだ。

※クリックすると図が拡大します。

反面、正確なピント合わせが必要となり、ボディもレンズもやや大型化する傾向がある。

  • トップクラスのAFスピード
AFのスピードに関しても、ソニーの進化は驚異的だ。超音波モーターレンズと組み合わせると、トップクラスのスピードだといえるだろう。

α900の特徴6AFがきわめて速くなっているので、超音波モーターレンズと組み合わせれば動体撮影も守備範囲だ。

※クリックすると図が拡大します。

ただし、AFセンサーの配列に従来の四隅に張り出したポイントがなくなり、一般的な菱形配列になったのは残念。配列も中央に集まっているため、コサイン誤差(※注)の発生も気になる。APS-Cサイズより大きくぼける分、よりシビアになってくる。

※注
コサイン誤差とは、被写体にピントを合わせてAFロックした後にカメラを振ってしまうと、角度の変化で距離に誤差が生じてピンぼけが生じる現象のこと。

ファインダー画像の大きさや見やすさは、フイルム機として定評のあったミノルタの「α-9」を超えており、デジタル一眼レフとしては最高の明るさ、見やすさを備えている。MFで使用する場合も、正確なピント合わせが可能だ。防塵防滴仕様、アンチダスト機能、4段分のボディ内手ブレ補正、92万画素の3型液晶など、最高の装備を備えた機種だ。

実務シーンでの便利さを求める人よりは、苦労も楽しみつつ良い写真作品が撮りたいという人にこそおすすめしたい。実際に撮影した写真を見ると、30万円という価格も高くはないと思えてくるカメラである。

この製品レビューは、月刊DTPWORLD12月号に掲載されています

特集は「機動性? 軽快感? InDesign or Quark Express 私向きのレイアウトソフトはどっち?」。二大レイアウトソフトを使い比べ。新環境への移行を視野に、アプリケーションの選択に迷うあなたに代わって、本誌ならではの視点で使い勝手を徹底比較。ぜひ、この機会に月刊DTPWORLD12月号(Vol.126・2008年11月13日発売)をワークスオンラインブックストアでご用命ください。

(提供:月刊DTPWORLD、安孫子卓郎)

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α900

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