2008.09.02

新製品レビュー:EXILIM PRO EX-F1

イメージ:新製品レビュー:EXILIM PRO EX-F1

カシオ計算機(株)
オープンプライス(実勢価格120,000円前後)

その他のハードウェア製品

撮像素子の画素数をアピールするスペック競争も落ち着き、一眼レフタイプの入門機もリーズナブルな価格で購入できるようになった。メーカー各社は、独自の機能や付加価値によって差別化を図り始めている。今回紹介するデジタルカメラは、かなり特徴的な製品だ。

EXILIM PRO EX-F1
EXILIM PRO EX-F1
問い合わせ先カシオ計算機(株)
TEL03-3320-5365(お客様相談室)
URLhttp://dc.casio.jp/
価格オープンプライス(実勢価格120,000円前後)

ハイエンド一眼レフを超える連写性能と高速度撮影が特徴

カシオのEX-F1は、レンズ一体型のコンパクトデジタルカメラに分類される製品だ。静止画、動画ともに高速撮影が可能で、静止画の連写は最大60コマ/秒、動画は最大1,200fpsという点が大きな特長となっている。ハイエンドクラスのデジタル一眼レフカメラでも、今のところ連写速度は10コマ/秒が最高であり、本機の性能は驚異的だ。

カメラとしての機能はごく一般的で、撮像素子は600万画素のCMOSタイプを採用。画素数が
少なめに感じるかも知れないが、カラープリンタでA4サイズ程度までプリントするにはまったく問題なく、印刷原稿としてもリサイズなしに350dpiで204×153mmのサイズまで使える。

EXILIM PRO EX-F1の特徴1発色は原色系がわずかに鮮やかになっている印象があるが派手ではなく、忠実な発色をしている。細部の再現性や質感の再現性なども良好で、レンズの性能も高いことが判る。

※クリックすると図が拡大します。

レンズは12 倍の光学ズームを備えており、35mmカメラ換算で約36〜432mmと広角から超望遠までをカバー。さらに4 倍のデジタルズームも備えている。撮影モードはプログラム/絞り優先AE/シャッター速度優先AE/マニュアルの4つとシンプルだが、必要な機能はひと通り揃っていると言えるだろう。

ボディは巨大なレンズにグリップがついたような形状で、背面には大型の液晶モニタを備える。実際に手に取ってみるとそれほど大きさも感じられず、ホールディングも良好だ。操作スイッチも数は抑えめで、配置も悪くない。

EXILIM PRO EX-F1の特徴2本体背面には、2.8インチワイドの液晶モニタと操作スイッチが備わる。カメラとしての撮影機能が比較的シンプルなことと、メニューから呼び出して設定を変更する仕様のためにボタン類は少なめ。

巨大なレンズにグリップが付いたようなスタイルの本体。レンズ部横にはマクロモード切り替え、逆光補正、AE-L・AF-Lボタンが並んでいる。左手親指で押しやすい位置にあり、使いやすい。USBやミニHDMI、マイク入力などの端子は左側に、メモリカードロットとバッテリは右側グリップにある。


EXILIM PRO EX-F1の特徴3レンズ上部には、ポップアップ式のフラッシュとLEDライトを備える。フラッシュ撮影では最大7コマ/秒で20枚まで、LEDライト撮影では10〜60コマ/秒の高速連写が可能だ。

グリップ上部には静止画撮影時のシャッターボタンと撮影モード設定ダイヤル、グリップ背面に動画撮影のスタート/ストップボタンと撮影モード設定スイッチが配置されている。動画撮影中の静止画撮影も行える。

モーション解析や映像素材制作に役立つ

静止画撮影の連写機能は、シャッターを押す前の連写画像を記録できる「パスト連写」や、被写体のフレームイン/フレームアウトに合わせて、その前後を自動的に高速連写する機能などがある。連写の設定も、「1秒間に60コマ」や「1秒1コマで60カット(60秒)」といったことができるので、これらを活用すれば撮り逃すことはないだろう。撮影した画像は当然1コ
マずつ独立しているので、モーションなども鮮明である。

EXILIM PRO EX-F1の特徴4連写画像の保存設定では、一括で保存(通常)の他に画像を選択しての保存、毎回確認して保存の3通りを用意。

動画撮影の方は、SD、HD、フルHDの各解像度で撮影可能。動画はH264/AVC準拠のMOV
形式で記録されるが、フルHD動画はMacでの再生が現時点でサポートされていないなど、留意すべき点も見られる。

EXILIM PRO EX-F1の特徴5通常の動画撮影と高速度撮影では解像度が大きく異なる。300fpsならSD素材に近い解像度で撮影可能。

EXILIM PRO EX-F1の特徴6動画撮影時には撮影領域を示すフレームが表示され、中央の明るい部分が撮影領域となる。

高速度撮影は3 0 - 300fps(30fpsと300fpsを随時切り替え可能)/300fps /600fps /
1,200fpsが選べるが、撮影可能な解像度は大幅に狭くなる。それでも、高額な専用機材が必要だった高速度撮影を手軽に行えることは大きなメリットであり、映像制作のサンプルやモーション解析に活用できるのは何よりだ。なお、高速度撮影では相応に光量が必要なので、事前に試して感触を掴んでおくことを勧めたい。

EXILIM PRO EX-F1の特徴5
※クリックすると図が拡大します。

付属ソフトのTotal Media Theatre for CASIOを利用して300fpsで高速度撮影したムービーから4コマを切り出したもの。ネコの手の素早い動きも全て静止画で撮影したかのように撮影されている。なお、画像は縦長になっているが、これは構図の都合上縦位置で撮影したものをキャプチャ後に回転させたもので、動画自体は横長のアスペクト比で撮影される。

EXILIM PRO EX-F1の特徴8高速度撮影時のフレームレート設定では、フレーム数の撮影解像度が交互に表示される。

カメラとして見れば、RAW+JPEG同時記録でのISO感度が200までだったり、フラッシュ発光モードの切り替えや露出補正など多用される機能がメニュー呼び出しのみだったりと、必ずしも使いやすいとは言えない部分もある。しかし、高速な連写機能、高速度撮影が必要なユーザーには、十分魅力的な製品だろう。

この製品レビューは、月刊CGWORLD10月号に掲載されています

第1特集は「After Effectsプラグイン ザ・ベスト」、第2特集は「CGビジュアライゼーションの今」。その他、特別企画として、映画『パコと魔法の絵本』をフィーチャーしています。ぜひ、この機会に月刊CGWORLD10月号(Vol.122・2008年8月29日発売)をワークスオンラインブックストアでご用命ください。

(提供:月刊CGWORLD、藤島健)

関連リンク

カシオ計算機
カシオ デジタルカメラ オフィシャルWEBサイト
EX-F1

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