2008.12.15

新製品レビュー:Super LoiLoScope

イメージ:新製品レビュー:Super LoiLoScope

LoiLo
5,900 円(〜12月25日)、8,800円(12月26日〜)

その他のソフトウェア製品

ビデオ編集の概念を根本から変えてしまう実に楽しい編集ソフト、それが今回紹介するSuper LoiLoScopeだ。WindowsともMacとも全く操作感の異なるLoiLo GUIを搭載し、アミューズメント・エディティングとでも言えるような編集環境を提供してくれる新世代ソフトをレビューする。

FX Composer 2.5
Super LoiLoScope
問い合わせ先LoiLo
URLhttp://lolio.tv/
価格5,900 円(〜12月25日)、8,800円(12月26日〜)

全く新しいGUIを搭載した編集ソフト

本製品はWindowsともMacとも、はたまたLinuxとも異なるインターフェイスを持った、既存の概念を全て覆す編集ソフトだ。「編集は難しい」という概念を根本から取り去って、「編集は楽しいんだ!」と言わんばかりのデザインと操作性が詰まっている。

ウィンドウ内は無限デスクトップという概念で作られており、上下左右に無限の空間が広がっている。ユーザーはこの中に自由に映像ファイルを配置可能で、また必要なら複数個のタイムラインを並べて編集作業を行うことができる。雑多に並べても整然と並べても全く構わない、実に大雑把な使い方が楽しめるソフトウェアだ。一般の編集ソフトのような「BINクリップはここ」「タイムラインはここ」という既成概念がなく、自由なワークスペースで好きなように作業ができるのは、実に斬新である。

  • 何もかもが直感的なインターフェイス
Super LoiLoScopeの特徴1 Super LoiLoScopeの特徴2
※クリックすると図が拡大します。

立ち上げた後何をすれば良いのか迷う、ということはない。マイビデオフォルダが立ち上がりファイルのドラッグ&ドロップを促してくれる。映像を読み込むと自動的に無限デスクトップ上に配置され(A)、ツールバーからマグネットツールを取り出せば、映像を必要な分だけ引き寄せて自分の好きなように仕分けすることが可能。あっという間に(B)のような状態になる。ホワイトボードのようなマグネットツールは、右クリックで他のバーに飛ばすこともできる(C)。
  • 作業ではなく“Play”感覚の編集
Super LoiLoScopeの特徴3 Super LoiLoScopeの特徴4
※クリックすると図が拡大します。

編集自体もいたって簡単、というより直感的という言葉が適切だろう。映像を確認したい場合はマウスカーソルを載せる(A)、拡大したいならワンクリック、その状態からトリミングも行える。トリミングしてから独立したクリップへコピーすることもできるし、ゴミ箱へ直行してもOKだ(B)。編集ソフトにもかかわらずゴミ箱が付いている感覚が、何となく新しい(もちろんソフト上でファイルを削除しても実映像ファイルは削除されない)。

編集操作自体も非常に独特だ。無限デスクトップをワンクリックすれば自動的に全ての映像クリップを画面に表示し、そこから1つ選んでワンクリックすれば、映像に素早くズームイン、そして再生。またデスクトップをワンクリックすれば画面が引いて、クリップをタイムラインにドラッグ&ドロップで配置できる。

ショートカットを全く必要としないこの操作感は、編集ソフトに慣れた人は戸惑うかも知れないが、逆に編集ソフトの操作が初めてという人なら1時間でマスターすることができるだろう。反面、映像を細かく切り貼りして本格的なムービーなどを作る場合には向いていないと言える。

  • シンプルかつ奥深いタイムライン
Super LoiLoScopeの特徴5
※クリックすると図が拡大します。

編集のメインとなるタイムライン作業には、トラックの概念がない(A)。上に積まれた映像が、他の映像の上に被さるというところは一般的な編集ソフトと同様だが、トラックがない(見えない)ので、基本的に配置は自由だ。配置したクリップをクリックすればタイムラインが自動的に拡大され、拡大されたタイムライン内で作業が行える(B)。また、ここではクリップの簡単な拡大縮小・回転もできるようになっており(C)、テキストを斜めに入れるなどの工程も直感的作業で完遂できる(D)。
  • ムービー出力も簡単に

Super LoiLoScopeの特徴6タイムライン上でトラックを被せると、IN/OUT点には自動的にディゾルブのトランジションが追加される(A)。映像に手馴れた人であればトランジションさせずにパキパキとコマを割るのだが、通常最も使われるトランジションはディゾルブであり、それを後から付加させないようにしているところは流石だ。フィルタ類はツールバーから選択する(B)。GPGPU 仕様によるフィルタレンダリングにより、フィルタ効果のプレビューもその場でできる。フィルタの種類は少ないがパラメータの設定も行えるため、ある程度調整は可能だ(C)。ムービーサイズはタイムラインの右側にあり(D)、HDサイズまでの書き出しが可能。出力もAVI、QT、WMVを選ぶのみで(E)、さらにYouTubeへのアップロード機能まで揃っている(F)。

解像度については無限デスクトップに置いたタイムラインごとに指定ができ、HDサイズの編集も問題なく可能。しかもこれが非常に軽い。HP Compaq-nw9440 mobile workstation(Core2Duo 2.33GHz/RAM3.5GB/Win XP)という環境で試用したが、ノートPCとは思えない快適な操作が行えた。これは最近ビデオチップメーカー各社から対応が発表されたGPGPU技術に基づいているためだ。これによりCPUだけでなくGPU側でもビデオ処理を行うため、トータルのマシンパワーによって操作が快適になっている。GeForceやQuadroなどの高性能ビデオチップだけではなく、IntelやAMDのグラフィックス統合型チップセットでも十分に動作するのが嬉しい。

また11月及び年末のバージョンアップではAVCHDやHDVといったM2TSにも対応が予定されており、映像ビューアとして考えても非常に価値のある製品と言えるだろう。まずは公式サイトで配布中の無償版「LoiLoScope」を試してみることをお勧めする。

この製品レビューは、月刊CGWORLD1月号に掲載されています

第1特集は「欧米の最新ゲーム開発事情」、第2特集は「Adobe Creative Suite 4 レビュー」。その他、「最新! オートデスク製品レビュー」として、Autodesk Maya 2009とAutodesk MotionBuilder 2009の実力を紹介しています。ぜひ、この機会に月刊CGWORLD1月号(Vol.125・2008年11月29日発売)をワークスオンラインブックストアでご用命ください。

(提供:月刊CGWORLD、中ノ子基高)

関連リンク

Loilo inc
Super LoiLoScope

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