2009.03.23

rei(望月玲児郎)さんインタビュー

イメージ:rei(望月玲児郎)さんインタビュー

これからはみんなが自分自身の感覚を、もっと大事にするようになると思う。

2009年3月のマンスリートップイメージはペインターのreiさん(hatos, normalixation)によるもので、2008年秋にPANORAMAから刊行された本「Survival Drive」の作品をベースにしている。reiさんとフォトグラファーの福田創一郎さん(Hooky)が日本全国を廻った旅は34,033km、131日間に及んだという。葛飾北斎が描いた『冨嶽三十六景』をヒントに、スケッチと写真で今の日本を切り取るという試みだ。

reiさん初の作品集となる本作には、日本の39の土地の風景と旅の記録が収められている。単なる写真集や画集でもないし、ただの旅の本でもない。いろいろな要素が有機的に絡み合って生まれた、非常にユニークな作品集となっている。今回はreiさんに、この本のことや今までやってきたことなどについて語っていただいた。

「Survival Drive」
「Survival Drive」
左ページに写真、右ページがスケッチという構成で、
実際の旅の道筋や記録道具一式、reiさんが旅の最中につづったブログも収録されている。

たくさんの人との出会いに導かれて

reiさんにとって、創作の源はどんなところから生まれるのだろうか。

【rei】ものづくりのきっかけは、人と人との繋がりの中で広がっていくことが多いです。「Survival Drive」についても、僕の展示を見て気にいってくれた人が「是非本にまとめるべきだ!」って言ってくれたのがはじまりですね。企業との仕事でも、基本はやっぱり一対一の関係から始まるんです。

今僕が参加しているhatosの2人も、スノーボードをするために山小屋に行ったら出会った仲間なんです。何か目に見えないエネルギーというか、人と人との出会いによって次にやるべきことが見えてくるんですね。僕から「あの人とあの人を会わせたら面白そうだな」と考えて紹介することもよくありますね。

中学を出た後、高校には行かずに雪山にこもってスノーボード三昧の毎日を送っていたというreiさん。しかも、そこで出会った仲間と今は一緒に仕事をしているというのだから、それは偶然ではなく必然だったのだろう。

【rei】山で過ごした時間は貴重でした。「生きた時間」があったというか。山に集まっていたのは、夢中で何かに取り組んでいる人ばかりだったんですよ。スノーボードはもちろん滑るのも楽しいけど、仲間とたくさんの時間をシェアできたことの方がいい経験になっています。

イラストレーターとかペインターになりたいっていう夢も特になかったんです。強いて言えば、素直にやりたいことをやれる人間になりたいということかな。手段はどうあれ、自分が心から「コレだ!」っていうもの、みんなが元気になれるようなものを作れるようになりたいな、ということです。

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中目黒にあるhatosのオフィスにて。

「Survival Drive」の旅・制作については、今振り返ってみてどんな風に感じているのだろう。

【rei】写真、スケッチ、日記(ブログ)という今のツールをフル活用してできた本なんですけど、旅している最中は自分たちが何をしているのかよく分からなかったんです。何でもそうですが、後になってみないと冷静になれないことってありますよね。特に旅は、その土地で風景を見たり、人と話したりしながら、そこにしかない何かを感じることが大事ですから。

実際に自分たちの旅が本になったときは、やっぱり嬉しかったですね! 「ホントにできたんだ!」という感じで。やっぱり実体があるっていうか、手に取れるものっていいですよね。自分がもし学校の先生だったとしたら、こんな教科書を生徒に渡したいですよ。この本を子どもたちに渡したら、どんな反応が返ってくるのかなって。あとは、自分の作品を海外の人に見せたいという気持ちもありましたね。とにかく、これを見てくれた人が少しでも喜んでくれたらいいなって思ってます。

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