2009.02.04
マイケル・アリアス監督インタビュー

作り手として、前作と全く逆のことに挑戦したかった。
長瀬智也・福田麻由子主演の『ヘブンズ・ドア』(配給:アスミック・エース)。2月7日(土)から全国ロードショー公開されるこの映画を監督した、マイケル・アリアス監督にインタビューすることができました。アリアス監督といえば、2006年の『鉄コン筋クリート』で初監督を務め、日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞、大きな話題を集めました。
1980年代後半からCGの制作スタッフとして映画に関わり、デヴィッド・クローネンバーグ『エム・バタフライ』、スパイク・リー『クルックリン』、コーエン兄弟『未来は今』など、名だたる映画監督の作品に参加してきたアリアス監督。今回は、『ヘブンズ・ドア』についての話題の他、お気に入りのグッズやこれからCGや映画制作を目指す人へのアドバイスなどを伺いました。
映画『ヘブンズ・ドア』についての情報は、こちらでご覧いただけます。
アニメーションは足し算、実写は引き算

日本での生活も長いせいか、流暢な日本語を話すアリアス監督。
今回初めて実写の映画に挑戦したアリアス監督。なぜCGやアニメーションではなく、実写の映画を作ろうと考えたのでしょうか。
例えば、今回の作品でも絵コンテはしっかり作って用意したんですが、実際に現場に行ってみるとその場所の風や匂いなど、今そこで起きている偶然をどう活かすかということの方が重要だと実感しました。制作中のライブ感をそのまま映像にしたいと感じたんです。過去を振り返っている余裕はありませんでしたね。
『ヘブンズ・ドア』の撮影は順撮り(※作品の時系列に沿って撮影すること)で行われたそうで、撮影が進むに従って出演している俳優だけでなく、スタッフ全員がロードムービーに参加しているような気持ちになっていったそうです。
撮影は主に二台のHDカメラを使って行い、かなり長時間の映像を撮りましたが、ラッシュは撮影が終わるまで一度も見ませんでした。今回の映画のようなテーマだからこそ、こうしたやり方で制作したことはプラスになったのではないかと思います。
『ヘブンズ・ドア』では、ポストプロダクションで映像に大きく手を加えることをあえてしていないそうです。それは「実写ならではの面白さを活かしたい」という監督の強い思いがあってのことだそうですが、それがいい意味で観客の監督に対するイメージを裏切る結果になっています。
カメラから、色鉛筆と落書き帳に持ち替えて
続いて、アリアス監督が普段よく持ち歩いているもの、お気に入りのものを見せていただきました。それは、落書き帳。『ヘブンズ・ドア』の絵コンテ用紙の裏には監督のスケッチの他に、監督のお子さんたちが描いた絵もたくさん描かれていました。

使い込まれた短い鉛筆と消しゴムに注目。日頃からアイデアを描きためているのでしょう。
それまでは一眼レフのフィルムカメラを持ち歩いていました。父が写真が好きで、家にも暗室があったんですよ。小さい頃はプラモデルをつくったり、写真を撮ったり、8mmを撮ってみたり、とにかくモノをつくることはずっと好きでしたね。
小さな頃からいろんなことに興味を持ち、その経験が今の仕事に繋がっていったという監督。今後も日常の新しい経験を通じて得られたことが、映画制作に反映されていくのかもしれません。
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