2009.01.19
トッド・メッシャー氏(SPIW)インタビュー

11月下旬、Inter BEEにおけるFlameデモのために、ソニー・ピクチャーズ・イメージワークス(SPIW)のトッド・メッシャー氏が来日し、オートデスクの協力によりインタビューが実現。
ハリウッド映画における最新コンポジット事情
メッシャー氏が最近手掛けたのが『ハンコック』。本作は、どのように作業が進められたのだろうか。
「私の場合、年に2本手掛けているので、1プロジェクトあたり約半年です。『ハンコック』では、ハンコックが列車に衝突した直後のロングショットをはじめ15ショット手掛けました」

トッド・メッシャー氏(ソニー・ピクチャーズ・イメージワークス)
最新VFXのトレンドはどうなのだろうか?
「『クローバーフィールド』に象徴されるような手持ちカメラで撮影したような表現を求められるケースが増えましたね。主観ショットに限らず、実際に現場に居合わせたカメラで撮影したかのようなニュアンスを加えると言えば良いのでしょうか。『ハンコック』でも、そうした表現が多く求められました」
とのことだが、リアル志向(ある種のドキュメント・タッチ)のトレンドとは言え、安易にグリーンバックを用いずに撮影したり、即興的に撮る訳ではないという。
「SPIWでは、『CGでなければ絶対に表現できないVFX』が多いです。つまり、一見実写でもほぼフルCGといった具合に、CG要素が多いので、従来通りグリーンバックを用いるのが基本です。その意味でも、後処理で高度な『ノイズ』処理を加える傾向にあると言えますね」

オートデスクのブースで行われた、
メッシャー氏によるデモの模様。ハリウッドの
最新コンポジットワークを目の当たりにできるとあって、
各回とも大盛況だった
また、『ハンコック』は3Kサイズで制作されたとのこと。
「3Kは重いですよ(苦笑)。ですが、タイリングの必要がなく、パニングやスキャニングもスムーズ。SPIWでは4Kまで実践済みですし、今後も高解像度のトレンドは変わらないでしょうね」
もちろん作業を進める上では、データの重さ以外にも様々な問題があったと言うが、当初の見込みより難易度が高いと分かれば速やかにマネジメントにリスケジューリングを要請し、的確に期間が延長されるといった具合に、ストレスなく制作できたという。終始、落ち着きを払い、丁寧に応対してくれたメッシャー氏の姿を通して、ハリウッドの懐の深さを改めて実感させられた。
トッド・メッシャー氏(Todd Mesher)プロフィール
ソニー・ピクチャーズ・イメージワークス社に在籍する、シニア・ビジュアル・エフェクトアーティスト。『ハンコック』をはじめ、『スパイダーマン2』や『ザスーラ』『シー・ビスケット』など、多数の映画プロジェクトに参加した経験を下に、最近では『Nike Golf』などのCMプロジェクトのVFXスーパーバイザーを務めたりもしている。
http://www.imageworks.com/
| Information | オートデスク Inter BEE 2008サイト http://www.autodesk.co.jp/interbee2008/ |
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(提供:月刊CGWORLD)
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