こんにちは、宗小判です。
3回目となる今回は、前回に引き続き「デザイン携帯」がテーマです。前編にてお知らせした通り、機種変更によって不要になったtalbyを自分好みに改造してしまおうと思います。
おさらい
前編にてお伝えしましたが、これまで愛用していた「talby」の、唯一の不満点である表面の質感の仕上がり(シルバー部品)について、デザイナーのイメージに近づけるために、より金属感のある仕上げに挑戦してみようと思います。
編集部よりヒトコト
小判氏によるこの改造レポートは使用しないことを前提に行っています。改造後の動作等は保証できませんので、決して真似しないでください。
分解してみる
表面の質感(シルバー部品)を加工するために、まずは本体を分解します。通常の製品は、お客様が簡単に分解できないように、分解方法が分からないような構造になっています。特に、携帯電話のような精密機器はなおのこと。設計者の気持ちになって辿っていけば…と思って始めたものの、予想以上に困難でした。
- 工具を用意する
まずはじめに、工具を用意。携帯電話で使用するネジは星型のネジ穴になっています。そこで、星型の先端をした特殊ドライバーを用意します。

使用した特殊ドライバー
- 電池蓋を開けてみる
ここを開けると、中にネジの頭が見えます。まず、これを外すことから始めます。

電池蓋を開けたところ(左)特殊な頭のねじ(右)
- シルバー部品の取り外し
特殊ドライバーを使って、ネジを全て外して、「さぁ!取り出しを」と思っていたのですが、なかなか思うように分解できません。これは、どうやら「隠し扉」があるのでは・・・。
奮闘すること1時間、ようやくあることに気付きました。これまではプラスチックの堅い部品だと思っていた部分が、実は非常に薄くてシート状になっていました。そこを剥がすと、出てきました、最後のネジです。ようやく、改造したいシルバーの部品を取り出すことができました。
取り出した後に調べてみると、予想通りこのシルバーの部品はプラスチックに塗装しただけのものでした。

talbyのヘッド部分(左)と取り出したシルバー部品(右)
- talbyの構造
分解したtalby の構造は、こんな感じです。主要な部品は全て中央の基板を中心としたブロックに固められ、あとはシート状のキーと一緒に前後からプラスチックの筐体で挟み込んでいるという、シンプルなもの。これも、本体を薄くするための工夫なのだなと実感しました。
talbyの分解構造改造してみた
さて、ようやく今回の改造レポートの目玉「表面の質感加工」です。今回はこのような塗料でより金属感のある仕上げにしてみようと思います。

使用したスプレーこれは、吹き付けたものをクロームメッキ状にしてくれるという塗料で、スプレー状になっています。このような塗料はいくつかのメーカーから、数種類ずつ販売されていますが、その中から一番色みがイメージに近いものを選びました。
小判のヒトリゴト
塗料を塗るためには、まず下地処理をする必要があります。元の塗料紙やすりで削り落とし、仕上げを兼ねて包丁用の砥石で流水にあてながら砥いでいきます。下地が荒いと、仕上がりも荒くなってしまうので、丁寧に。
塗装する時は、できるだけ晴れた日の昼間に行いましょう。湿気が多いと塗料の表面に艶が出にくくなります。
スプレーで塗装する時は、ムラがでないよう、遠すぎず、近すぎないところから噴射します。一度塗りで完成させずに、薄く何度か塗ることによって、きめ細やかな表情をみせてくれました。
以上の手順をふまえて、ついに完成した部品がこちらです。
いかがでしょうか?市販されていたtalbyとは違って、随分光沢のある仕上がりになりました。Marc Newsonも、本当はこうしたかったんじゃないかなぁと思うと、感慨もひとしおです。
(宗小判 音響機器エンジニア)関連リンク
逸品堂 小判 バックナンバー
au design project
au design project(Wikipedia)
talby
talby(Wikipedia)
Marc Newson
Marc Newson(Wikipedia)
INFOBAR
INFOBAR(Wikipedia)
MEDIA SKIN
MEDIA SKIN(Wikipedia)
吉岡徳仁宗小判(ソウ コバン)さんプロフィール
大手音響機器メーカーで筐体設計者として商品開発に携わる傍らで、プロダクトデザインの現場に顔を出す日々を送っております。技術者ならではの厳しい眼と、偏った愛着でもって、世に出た製品を分析します。
このエントリーをブックマークする
このエントリーにトラックバックする
このエントリーのトラックバックURL
http://withd.jp/mt/mt-tb.cgi/1675DTPの新着記事
2009.06.22
今こそ使うトレンディな日本語書体・欧文書体
2009.06.19
ドイツコミック界の“先駆者”「Avant Verlag」
2009.06.05
今月の課題「バンド告知チラシ」デザイン
2009.05.25
改めて「フリーフォント」の存在について考える
2009.05.18
注目のビジュアル系出版社「Gestalten」







