2008.12.22

「自分でやってみる」から始まる、ベルリンの出版事情

イメージ:「自分でやってみる」から始まる、ベルリンの出版事情

Makis. のベルリンデザイン日誌 ♯4
Makis.(from ベルリン)

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凍えつく寒さも何のその。コート・セーター・マフラー・毛糸の靴下二枚重ね、防寒対策しっかり街へ飛び出すベルリンっ子達。今回はそんなベルリンのホットな芸術書専門出版社「Peparoni Books(唐辛子出版社?)」をご紹介します。なにを隠そう、私の本、「Makis Haustierbuch」もPeparoni Booksから出版されているのです。

ベルリンの空き家から始まった出版への道

Peperoni Booksを立ち上げたハネス・ヴァンダラー(Hannes Wanderer)。は21年前にアーティスト3人で立ち上げた広告代理店Peperoni Hauseの経営者の1人でもあります。

ハネス・ヴァンダラー
Peparoni Booksのハネス・ヴァンダラー。
彼は広告代理店の経営者でもある

そんな彼が出版業界の道に入ったのは、写真家アンドレアス・ゲーフ(Andreas Goex)と一緒にベルリンの空き家を撮ったことがきっかけでした。3,000箇所以上の空き家をカメラに収めた彼らは、ドイツ中の出版社に話を持ちかけたものの、どこも相手にしてくれず、「それならいっそ自分でつくろう」と 出版社を立ち上げたのです。そうして出来上がったのが写真集「TIME OUT Leere Laeden in Berlin」。そこまでして出したかった本とは、どんなものなのでしょうか。

【ハネス】ベルリンではいたるところで空き家を見かけるよね。「世界のどこにこんな首都があるだろう? これこそベルリンだ!」って思ったんだ。そこで、仕事やプライベートで外に出ては目に付いた空き店舗をショーウィンドウから撮影したことが事の始まり。
「TIME OUT Leere Laeden in Berlin」 表紙 「TIME OUT Leere Laeden in Berlin」

「TIME OUT Leere Laeden in Berlin」 「TIME OUT Leere Laeden in Berlin」
写真集「TIME OUT Leere Laeden in Berlin」 表紙。(左上)
集められた3000以上の空き家コレクションの一部

昔からの写真仲間だったアンドレアスと3,000箇所以上は集め、全てどこで撮影したかの記録もつけていったよ。ガランとした空間を技術的に完璧に写真に収める作業は、残された家具や人の営みの痕跡が語りかける奇妙な話に想像力を掻き立てられずにはいられないんだ。

そうしているうちに、このベルリンならではの魅力を作品として本という形で完成させたい、という気持ちが強くなっていったのだけれど、そんなコンセプトを理解し、リスクを負おうという出版社は残念ながらどこにも無かった。それで自分で出版社を始めたんだ。僕たちのようにそういう形で始まった出版社がドイツでは多いよね。

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