2009.02.12

柳本浩市トークイベント「マーケティングに必要なデザインとは?」

イメージ:柳本浩市トークイベント「マーケティングに必要なデザインとは?」

1月20日、柳本浩市氏(Glyph.)の著書『DESIGN=SOCIAL』の刊行を記念し、アップルストア銀座で行われたトークショーの様子をお届け。

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昨年12月18日に青山ブックセンター本店で行われたトークショーに続き、1月20日にアップルストア銀座でイベントを行ったGlyph.代表の柳本浩市さん。前回のイベントレポートはwithDでも既にお届けしているが、その続編である今回のイベントの模様をレポートする。

今回のイベントのテーマは、「マーケティングに必要なデザインとは?— 称賛され続けるデザインに見る、企業とデザインの親密さ —」。戦後の代表的なデザインを生んだ企業が社会とどのように関わってきたのかを、実例を通じて検証していくという内容だった。こちらのビデオはトークショーの模様をノーカット収録したものなので、テキストとともにお楽しみいただきたい。


トークショーの模様(Vimeo:ノーカット版56分)

今から50年以上も前に、従業員満足度の向上を考えていた企業があった

最初に紹介されたのは、タイプライターなどで知られるイタリアの企業・オリベッティの円形の社宅。この建物はデザイン的に見ても美しいが、どの部屋にも太陽の光が入るようにと円形に設計された。また、同社は失業者の多い南米やアフリカの人たちに十分な教育を与えてから就業させるなど、従業員の人材教育や福利厚生に非常に力を入れてきた企業であるという。

続いて、ドイツのブラウンという会社がなぜ発展したのかという話題に。まず、1955年に入社した23歳のディーター・ラムスがデザイン部門の中核となり、数々の名作が生まれた。彼が目指したのは、「Knollの家具が置かれた空間に似合う、シンプルでモダンなデザインをつくる」ということだった。その徹底したこだわりは、製品パッケージの内箱にまで及んだ。

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ブラウンの製品は、現在のプロダクトデザインに大きな影響を与え続けている

ブラウンは工場の設計を、著名な建築家のエーロ・サーリネンに依頼した。できるだけ不良品の割合を減らし、返品率の少なくするには、まず従業員のモチベーションを高めべきだということを今から半世紀以上前に考えて実践していたようだ。2009年の今の企業の考え方と比べると、その先見性がはっきりする。人材を大事にしない企業はやがて衰退する、と柳本さんは言う。

企業は収益を上げるため、急速な合理化を進める時代へ

次に登場するのがAppleやNIKEといった第2世代で、60年代の終わりから70年代にかけて生まれた企業だ。初期のMacintoshはディーター・ラムズのデザインの流れを組む、ドイツのフロッグデザインが手がけたことで知られる。

また、1985年にスティーブ・ジョブスが設立したNeXTのロゴは、IBMのロゴを手がけたポール・ランドがデザインするなど、AppleやNeXTがブラウンやIBMといった第一世代の企業の方法論を学び、継承していたことを紹介。


1984年にリドリー・スコット監督が手がけた、Apple初のCM(YouTube)

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