2007.01.19

MUJI AWARD 01展レポート

イメージ:MUJI AWARD 01展レポート

2006年11月23日から2007年1月9日まで開催された「MUJI AWARD 01」展の様子をお届け!

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無印良品が行う初めての国際コンペ

無印良品では昨年の春から夏にかけて「MUJI AWARD 01・良品大賞」という国際コンペを実施していました。作品のテーマは「隅 “SUMI” - corner / edge / end」。無印良品のプロダクト群が持つ、「物の機能と形がぴったりあてはまる」というコンセプトに合ったテーマ設定ですね。

このコンペには世界52ヵ国から4,758もの作品が集まり、14作品が入賞しました。展覧会では、受賞作品のプロトタイプとコンセプトをプレゼンテーションパネルでじっくりと見ることができるものとなっていました。

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会場のATELIER MUJI(有楽町)

受賞作品

展示作品を見てみると、それぞれの作品を、大きく3つの特徴に分類することができることに気付かされます。私が気になった作品をいくつかご紹介しましょう。受賞作品の詳細は、こちらのページでご覧ください。

  • 全く新しく作られたモノ
    ・抜け殻
    金賞受賞作品で、コンセントプラグにつけるプラグ型のオブジェ。節電やコンセントの保護という機能を持ちつつ、楽しく演出することができる製品です。コンセントプラグ自体は見慣れた物ですが、この製品が持つ意味を考えると、新しく作られたモノといっていいでしょう。
    ・COVER IT
    ワイヤーが編まれたような筒型の本作は、形状を記憶することが可能。グラスに被せるだけでフラワーベースとして使えます。普段使っているものとうまくドッキングさせ、新たなプロダクトとして価値を与えることができる点で、新しいモノといえるのではないでしょうか。
  • 普段使っているモノに違うモノを組み合わせて作られたモノ
    ・MUJI ROLL
    ロールに巻かれた長~い紙がラップのパッケージに収まり、使いたいときに使いたいだけの量の紙を取り出すことができるこの製品。普段身近に使っている物の新しい使いかたをハッと気づかされます。
    ・雲をつかむ
    時計の長針と短針が温度計になっているこの製品。時間だけでなく気温を同時に伝えることで、時間と季節感を伝えてくれます。
  • 普段使っているモノにちょっとした変化を加えて作られたモノ
    ・SORI
    小学校の教室に1つは必ずこういうのがありそう!な、この作品。画鋲に微妙な反りをつけることで、紙を壁に留めるだけではなく、小物を引っ掛けたりすることもできる製品となっています。
    ・読み返したくなるノート
    見た目は他と変わらぬノート。でも、ページの端にはページ数、ページの始めには目次ページが設けられており、どこに何を書いたのかを記録することができます。

「無印良品らしさ」と今回のテーマ「隅」の間で

詳しくは、アワードのページの審査員コメントをご覧いただきたいのですが、特別審査員のジャスパー・モリソン氏(プロダクトデザイナー)は、以下のようなコメントを寄せています。

金賞作品は、私個人が気に入ったものではありません。他の審査員方がその作品を推したことについては支持をしますが、真の機能性に欠けていると感じ、その作品の象徴的な機能は、無印良品が取り組む「日用の実用性」からはかけ離れていると感じました。(以上、「MUJI AWARD」より抜粋)

これに対して、杉本貴志氏(インテリアデザイナー)は以下のように述べています。

今回の金賞「抜け殻」は、様々な意見が検討された。プロダクトデザインの論理からは不評であろう。しかし、であるからこそ、価値があると私は思う。我々は合理性の為に生きているのではなく、心が豊かになる為に生活したいからである。むしろ現状のプロダクトデザインの在り方が問われるべきではないだろうか。(以上、抜粋)

選出された受賞作品は、活発な意見交換の末に決定されたということが、コメントからわかります。実のところ私自身も、ジャスパー・モリソン氏同様でした。金賞作品を「無印良品らしさ」の観点から見ると、納得感は薄いなぁ…という印象を受けましたね。

会場には感想ノートが用意されていましたが、やはり単純に「Good!」という感想だけではなく、ちょっとした違和感を持った人も中にはいたようです。

だからこそわかる、無印良品プロダクトの完成度の高さ

杉本貴志氏は、このようにもコメントしています。

今、デザインの価値は多少混乱しているように見える。商品としての価値感は相変わらず強く求められながら、同時に商品的ではない、むしろ商品から距離を置いた価値感も強く求められ始めている。当然であるが、我々の生活は商品化されたくないに決まっている。ここが難しいのである。MUJIの領域はここに由っていると私は考えている。(以上、抜粋)

モノの機能と形がうまく融合し、思わず自分の部屋や身辺に置きたくなる無印良品のプロダクト。「デザインはいいけど性能がイマイチ」「機能はよさそうだけどデザインが微妙」…そんな“どっちつかずな”プロダクトが巷に溢れ返っている中、日本だけでなく世界中のあらゆる人に好まれる無印良品プロダクトは、充分に完成度が高いといえるのではないでしょうか。

今回の初のコンペとなった「MUJI AWARD 01」ですが、次回以降の方向性やテーマが楽しみになると同時に、今後のプロダクトデザインの在り方についても考えさせられるような内容でした。

(withD特派員 いむら)

関連リンク

無印良品
MUJI AWARD
MUJI AWARD 01結果発表
ジャスパー・モリソン
杉本貴志(SuperPotato )

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