2006.11.17

パッケージマニア展レポート

イメージ:パッケージマニア展レポート

10/2~10/27までクリエイションギャラリーG8で行われていた「パッケージマニア」展のレポートをお届け。withD特別取材もあります!

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日本のパッケージデザインに深く関わりのある9人のデザイナーが、オリジナル商品の制作(一部販売予定)からパッケージまでをプロデュース。仕事として手がけられたパッケージデザインも見ることができ、パッケージデザインの魅力と可能性を感じる展示でした。展示担当の方へのインタビューも併せてお楽しみください。

商品と一体化しているパッケージをクローズアップ

デザイン好きな人ならば「パッケージマニア」というネーミングに思わずググっと惹かれて反応してしまいそうなこの展覧会。普段は商品に溶け込んでいて、作品としてはクローズアップされにくいパッケージデザインを、じっくり見られる機会です。

展覧会ポスター 1
ポスターは箱として組み立てられるように加工してあります
※画像をクリックしてみてください(スライドショー)

ビジネスワークとオフワークの対比

会場は、展覧会用に制作したオリジナル作品を展示したメインスペースと、仕事(=商業用)として手がけた作品のカフェスペースとの、2つに分かれて展示されていました。ユーモアあふれるオリジナル作品を見た後、仕事で完璧に作られているモノを見ると、両者のコントラストが自然と生まれ、より面白い展示になっているなぁと感じました。

印象に残った一部の商品を紹介しましょう。

  • 「ビヨーン」伊藤透作
    紙を折って作った不思議なかたちの立体。普段は平面ですが、開けると一瞬で立体になり、自由に変形できます。立体のかたちそのものをパッケージしているとのこと。会場ではランプシェードとしても使われていましたが、いろいろ使い方が楽しめそう。

    「ビヨーン」伊藤透作
    画像をクリックしてみてください
  • 「fake paper bag」信藤洋二作
    テクスチャ感のある絵かと思いきや、近くで見るとペーパーバッグの元絵の展示パネルに、切り抜かれたパッケージが貼られていました。金・銀を使ってのグラデーションは新しい質感の表現になっています。紙の質感に加え、折り目の感触もとても好印象。

    「fake paper bag」信藤洋二作
    画像をクリックしてみてください
  • 「PICNIC」有澤眞太郎作
    ピクニック用のランチツールを一つのボックスにパッケージした作品。お店に並んでいたら、これを持ってどこにピクニックに行こうか…とか、何を詰めようか…などと考えてしまいそう。

    「PICNIC」有澤眞太郎作
    画像をクリックしてみてください
  • 「MILK SOAP」犬塚達美作
    チョコレート?かと思えば、文字のどおりの石鹸。チョコレートと思い込んでしまう見事なビジュアルに感嘆すると同時に、どちらも材料を溶かし型に入れて作る工程が同じだということに気づかされます。使いたい分だけ使うことができて便利かも。

    「MILK SOAP」犬塚達美作
    画像をクリックしてみてください

withD特別取材編「パッケージマニア」展とは?

「パッケージマニア」展の担当の方に、展示について伺いました。

【Q】 この展覧会が企画された経緯をおしえてください。

【A】 このギャラリーでは広告を中心としたグラフィック作品の紹介がメインですが、パッケージデザインのおもしろさを上手く伝えられないかという事でこの企画を進めました。

パッケージデザインはプロダクトデザインとグラフィックデザインの両方の要素を持っています。その仕事内容をうまく紹介できればと思いました。プロデューサーをしていただいた鹿目尚志さんの周辺に集まったメンバー9名に出品していただく形で実現しました。

【Q】「9名のデザイナーがパッケージの視点に立ち…」とありますが、パッケージの視点とは具体的にどのようなことですか?

【A】パッケージデザインは生産工程や生産量の問題で、グラフィックデザインの仕事に比べると物理的なしばりがはるかに多いものです。日常に溢れているものですが、そこにクリエイティブという面から力を入れている人たちがいるということですよね。

今回は通例の制約をすべて外して、自ら商品の開発からプロデュースし、パッケージまで完成していただきました。よりパッケージの意味やおもしろさがわかりやすくなるように心がけています。

【Q】 販売しているものは、この展示向けに企画されたのですか?

【A】 せっかく作るのであれば単に見てもらうだけでなく、本来のパッケージがそうであるように購入してもらうことでより身近に感じてもらえるだろうと考えました。実験作品であっても、販売できるところまで現実味を持たせることが、パッケージデザインらしいと思ったのです。

【Q】 企画・制作から展覧会まではどのくらいかかりましたか?

【A】 実際の準備期間は半年ほど。デザイナーのみなさんの構想段階も含めると2~3年になります。

【Q】 来場者からはどのような反応がありますか?

【A】「何げなく目にしている商品の見方が変わりそう」という意見や、「各自のキャラクターが現れたオリジナル作品の視点や発想がおもしろい」という意見が目立ちました。通常は10~30代の若い方の来場が多いのですが、今回はご年配の方や初めてギャラリーに訪れる方など、予想以上にたくさんのお客様に来場いただきました。

商品をパワーアップさせるデザインのちから

既に流通しているパッケージ、デザイナーが自由な発想で作ったパッケージ、など様々な“パッケージデザインされた”モノたちを見ていると、普段私たちが買い物をするもの全てに、いかに効果的にパッケージデザインの力が添えられているかということを、改めて実感することができました。

見た目の楽しさ、スペシャルな雰囲気を醸し出す高級感、思わず手に取りたくなるお買い得感など、商品単体だけでは伝わらないもの(=送り手のメッセージ)を受け手に伝えてくれるパッケージデザイン。パッケージのデザインも一緒に見ながらお買い物をしてみてはいかがでしょうか?

(withD特派員 いむら)

関連リンク

パッケージマニア展
伊藤透(JPDA)
有澤眞太郎(JPDA)

パッケージマニア展

59703.jpghttp://www.recruit.co.jp/GG/exhibition/2006/g8_0610.html
会期:2006年10月2日(月)~27日(金)
主催:クリエイションギャラリーG8
プロデューサー:鹿目尚志
企画協力:服部彩子(株式会社サン・アド)
出品作家:有澤眞太郎、伊藤透、犬塚達美、井上幸春、加藤芳夫、川路ヨウセイ、佐藤昭夫、高橋敏、信藤洋二

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