2006.06.30

D&DEPARTMENT展レポート

イメージ:D&DEPARTMENT展レポート

六本木AXISギャラリーで行われている「drawing and manualが表現するD&DEPARTMENT」展をレポート。

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コンセプトは「ロングライフ」

D&DEPARTMENT PROJECTは、昔からの”良いモノ”をちょっと変わった視点で手にとる者にプレゼンテーションし販売するショップ。drawing and manualというデザイン事務所が運営しており、「ロングライフ」をコンセプトに、新しく作らないクリエイティブ、という考え方でクリエイティブ活動が行われています。

東京のショップは世田谷区奥沢にあり、自由が丘界隈に住んでいるクリエイターにとって、深夜まで営業していることもあり重宝している、なんていう話をよく聞くのですが、最近ではこれらの一貫した活動がグッドデザイン賞を受賞したこともあり、ますますデザイン業界ではホットなスポットになっています。

古き良き物を大切にすること、をデザインする

副題が「デザイン事務所によるデザインストアのデザイン展」とされたこの展覧会、drawing and manualがD&DEPARTMENTのために作った商品や販促品などが展示されています。グッドデザイン賞受賞商品だったのか・・・と気づかされるモノが何と多いこと!

Gマークが印刷された袋にパッケージングされている、昔からよく見るおなじみの商品や、不要になった他の店舗の紙袋に「D&DEPARTMENT」のステッカーを貼ったものが展示されていました。「他のお店の袋を自分のお店の袋にしちゃうなんて!」と、ハッ!とさせられるインパクトがこれらにはありました。

展示品しか無いという展示空間

それにしても、一般的な展覧会には必ずあると言っていい、「あるもの」が見当たりません。それは解説文。壁や展示台には小さな文字で書かれた英文と展示品のみ。この展示の意図について、展覧会を主催しているドローイングマニュアル代表、ナガオカケンメイさんのブログには以下のように書かれています。

展覧会としての「シズル」が欲しかったので、「英語表記」の解説はつけました。しかし、その意図は「ほとんどの人が読めない」ということが前提です。つまり、英語の読めない人が、海外旅行先でギャラリーに入って、「なんだかわからないから、想像するしかない」という状態の中で、また、そういう「売り場」の現実の中で、ものを見て、「感覚」や「勘」で解釈してもらう。というものです。

そんな訳で、ほぼ展示品しか無いという展示空間となっています。

  • RE-DROP OR RE-USEというメッセージとともに、昔使ったことがあるようなスーツケースが山のように積まれている。
  • 中古の無印良品製品を販売する活動のカタログには、無印良品のカタログに格好良く『買い取り・販売価格』のスタンプが押され、それを買取カタログとして再利用されている。
  • 印刷所で出たテスト出力紙を、きれいなラッピングペーパーとして再生させる。

などなど、既にある物に新しい価値を与え、ちょっぴり人の温かみを感じられる物ばかり。物が持つ“佇まい”をお店にいるような感覚で感じ取ることができます。つまり、「物や人の温かさを大切にする事」のクリエイティビティをここでは実感することができる展示会なのです。

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drawing and manualのサイトでは、実際の展示品や展示会場の様子を見ることができます。

消費の為、とは違うデザイン活動

最近ではLOHASやサスティナビリティといった環境に配慮したライフスタイルが広まりつつあります。でも、ちょっと前までは自分の生活に取り入れやすいイメージではなかったような気がします。そのことを考えると、ここに展示されている、“新しく物を作らない”クリエイティブなデザインって、実はスゴク重要なのでは?と考えさせられます。

作られてもすぐに世の中から無くなってしまう物たち、新しい物が出ると古い物は簡単に処分してしまうというような消費行動に対して、疑問をもつきっかけにもなるのではないか…。そんなことを、展示されていたステキなクリエイティビティでデザインされた物たちから感じることができました。

これからのデザインは、消費のみの視点からどのように脱皮していくことになるだろう。そんな予感をさせる展覧会でした。ちなみにこの六本木AXISはデザインをテーマに色々なお店があって、六本木界隈のお散歩スポットとしてもおすすめです。

(withD特派員 いむら)

関連リンク

D&DEPARTMENT PROJECT
drawing and manual
D&DEPARTMENT PROJECT 2003年グッドデザイン賞 審査委員長特別賞を受賞
D&DEPARTMENT PROJECTのコンセプト「ロングライフ」
ナガオカ日記
グッドデザイン賞
六本木AXIS

drawing and manualが表現するD&DEPARTMENT展

・会期:2006年6月20日(火)~7月2日(日)
・入場無料
・会場:AXIS GALLERY ANNEX
ロングライフデザインをテーマにした生活用品店「D&DEPARTMENT PROJECT」を運営するデザイン事務所「drawing and manual」が発想する販促物、包装紙などを展示。デザイン事務所によるデザインストアのデザイン展。

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