2009.06.12
映画『20世紀少年』メイキング

映画『20世紀少年』3部作全てのVFXを手がけたN-DESIGN。最終章の撮影現場にもお邪魔して、その制作舞台裏について伺った
累計発行部数2500万部強、世界12カ国で翻訳出版されているベストセラーコミック『20世紀少年』を映画化した本作品。全3部作、製作費60億というBIGプロジェクト。この映画3部作全てのVFXスーパーバイズとCG制作を担当しているのが、『GOEMON』も手がけた、CGプロダクションのN-DESIGN。

N-DESIGN 代表取締役 野崎宏二氏
VFXスーパーバイザーを務めた代表取締役 野崎宏二氏に、その制作舞台裏についてお話を伺いました。
長靴を履いて、いざ撮影現場へ
撮影は、東京から少し離れた山中で行われていました。「雨が降ると地面がぬかるむので長靴がいいですよ。」とのことで、長靴を履きいざ現場へ。当日は見事な晴天で、小高い山を登ると、漫画のイメージどおり、細かいところまで作りこまれた関所と町並みが再現されていました。役者さんたちが衣装を着てセットになじんでいるため、さながら漫画の世界にトリップという感覚です。

『20世紀少年<最終章>ぼくらの旗』
©1999,2006 浦沢直樹 スタジオナッツ/小学館
©2009 映画「20世紀少年」製作委員会
カメラを邪魔しないようセットを進んでいくと、野崎氏が出迎えてくれました。黒幕で覆われたテントの中に案内されると、そこはまさに司令塔。堤幸彦監督をはじめ、演出家、VFX、編集などスタッフの人々に混ざり、キャストも一緒に、モニターで撮影されたばかりの映像を見つめています。私の座った位置はちょうど監督の後ろで、一寸目に入った脚本には、なにやらびっしりと丁寧な字が書き込まれていました。

『20世紀少年<最終章>ぼくらの旗』
©1999,2006 浦沢直樹 スタジオナッツ/小学館
©2009 映画「20世紀少年」製作委員会
監督がモニターを見ながら指示を出すと、撮影現場のスピーカーから山に声が響き、現場は指示どおりに動いていきます。スタッフも監督もキャストも、一緒に作品を作り上げていこうという活気に満ちていて、とても良い雰囲気でした。ちなみに帰り際、監督に見学のお礼を言うと「帰りの駅までの道は大丈夫ですか?」と気遣ってくれました。こういう気遣いができるからこそ、監督業ができるのだなぁと感じました。
VFXスーパーバイザーの仕事は、撮影現場からはじまる
テントの中では、今撮影されたシーンがどんどん仮編集されていきます。監督のすぐ後ろには野崎氏の席があり、監督から「銃声が出たときに、このあたりの長さまで銃の光が伸びている感じで。」とモニターを指差しながらVFXの指示が出されます。この、モニター上で指示する方法はとても分かりやすいと思いました。
必要なCG素材については、その場で逐一確認していきます。VFXについては、撮影前の打ち合わせをした後に、現場でどのあたりにブルーバックを置いたら効果的なのか、素材として何が必要なのか、ということを確認しながら進めていくそう。

『20世紀少年<最終章>ぼくらの旗』
©1999,2006 浦沢直樹 スタジオナッツ/小学館
©2009 映画「20世紀少年」製作委員会
緊張しながら監督の後ろで見学していると、隣には主演の唐沢さんが! キャストは撮影を終えると、演技をチェックしにこのテントにやってきます。監督と話しながらモニターを見て、自分の演技がどのように写っているのか確認できるようになっていました。どんどん作品の形が成されていく様子を見て、なんだかドキドキしたのでした。
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