2009.05.22

「ラスト・スターファイター」公開25周年記念
VES主催で特別上映会が行われる

イメージ:「ラスト・スターファイター」公開25周年記念<br>VES主催で特別上映会が行われる

ナベジュンのハリウッド通信 ♯11
鍋 潤太郎(from ロサンゼルス)

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もうすぐ雨季ですねぇ♪(笑)。ここ、地球の反対側である、明るく「脳天気」で平和で大袈裟なロサンゼルスでは、今日も楽しい出来事が沢山起こっています。

さて季節の話題という事で、世界で初めて3DCGを実写映画のVFXに使用した事で知られる映画「ラスト・スターファイター」。その公開25周年記念特別イベントが開催されたので、その話題をお伝えしましょう。

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©1984, Universal Pictures (画像提供:VES)

この映画タイトルと画像を見て、「おっ♪」と思うアナタは、かなり通の方であろう。そう、この映画「ラスト・スターファイター」(THE LAST STARFIGHTER)こそ、米CG史に名を刻む秀作であり、世界で初めて3DCGが実写映画のVFXに使用された(※)、パイオニア的な作品なのである。

同じくCGを本格採用したパイオニア的作品にはディズニーの「トロン」(1982)があるが、こちらは実写作品ではなくアニメーション作品というカテゴリづけ である。ちなみに、アニメでの邦画初の使用例としては、トーヨーリンクスによる3DCGが採用され、話題を呼んだ映画「ゴルゴ13」(1983)がある。

本作が公開されたのは1984年。ロサンゼルス五輪が開催された年でもある。この当時、日本には大手CGプロダクションが「JCGL」と「トーヨーリンクス」(現リンクスデジワークス)の2つ位しか存在しなかった時代だった。しかしアメリカでは、他の追従を許さない最先端CGを制作する「Digital Productions」が最先端を走っており、この映画のCGも同社が制作したものだ。

あれから早くも25年が経過、ここハリウッドでは、その25周年を記念すべく、スタッフ&クルーをゲストに招いた特別上映会が米VES(ビジュアル・エフェクツ・ソサエティ)の主催により開催された。今回はその特別レポートをお届けする事にしよう。

イベント 「THE LAST STARFIGHTER - On the BIG screen again!」

会場はサンタモニカにあるアート系シアター、The Aero Theater。ここでは、SF映画の名作がリバイバル上映されたり、2005年にはVES主催VFXフェスティバルが開催された場所でもあり、VESメンバーにとっては比較的お馴染の映画館である。本編上映の後にはパネル・ディスカッションが開催され、往年のファンを喜ばせた。

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特別上映会が開催された、サンタモニカにあるアート系シアター、Aero Theater

顔ぶれも豪華で、ニック・キャッスル監督、 映画音楽のグレイグ・サファン、主人公アレックスのガールフレンド、マギーを演じた女優のキャサリン・メアリー・スチュアート(撮影当時25才)、そしてVESのチェアであり、若かりし頃にこの作品VFXコーディネーターを務めたジェフ・オークン(※)らが、パネリストとして出席。

VESの現チェアマンを務める。また、VFXスーパーバイザとして活躍。最近の作品は、「ラスト・サムライ」、「地球が静止する日」など。

また、会場にはDigital Productionsにて製作に参加した元CGクルーが10数人、観客として訪れており、会場のあちこちでは、さながら同好会ムードが漂っていた。

画期的なSFX映画でありながら、実は低予算

パネル・ディスカッションの模様を要約して、紹介していこう。本作は、「画期的なSFX(※)映画」でありながら、実はそれとは程遠い低予算映画であった。

80年代~90年代は、特撮全般をスペシャル・エフェクツ(SFX)と総称していた。90年代前半よりデジタル革命が起こり、それ以降はコンピューターを使用した視覚効果をビジュアル・エフェクツ(VFX)、特殊撮影(ミニチュア、火薬、水など、実際にカメラで撮影するもの)をSFXと使い分けるようになった。

総製作予算は約2000万ドル(現在の為替レートで20億円、当時のレート$1=202円だと40億円)、うち、VFXに割り当てられたのは、たったの1300万ドル相当(今のレートで13億円、当時レートで26億円)。これは当時、ハリウッドでの平均的なVFX予算の半分以下という有様だった。

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