ここ、地球の反対側である、明るく「脳天気」で平和で大袈裟なロサンゼルスでは、今日も楽しい出来事が沢山起こっています。さて今回は、日本ではなかなか話題にのぼる事の少ない、アカデミー賞のノミネート作品がどのように決定されるか、その舞台裏を皆さんにお届けいたしやしょう。
ハリウッドでCGと言えば、イコールVFXですが、そのVFX(視覚効果)部門のノミネート作品を決定する「ベイク・オフ」のスペシャル・レポートを、ビバリーヒルズからお届けします。
候補の中からノミネート作品を絞る「選考会」
1月15日(木)夜、第81回アカデミー賞視覚効果部門の「ベイク・オフ」が行われた。さて、「ベイク・オフ(Bake-Off)」とは一体何ぞや? この言葉は、もともとパンを焼き上げる製法から由来しており、アカデミー賞やVES賞などの映画賞で、数ある候補の中からノミネート作品を絞る「選考会」の名称で用いられる事が多い。
毎年、アカデミー賞の「ベイク・オフ」会場となるのは、ビバリーヒルズにあるアカデミー財団の試写室、Samuel Goldwyn Theaterである。

アカデミー財団の建物外観
泣く子も黙る(笑)、アカデミー財団。由緒正しき場所だけに建物の入り口では、空港並みの厳しいセキュリティー・チェックが行われる。金属探知機を潜り抜け、受付で氏名や所属先を記入して、ようやく中に入る事が出来るという、非常にものものしい警備である。
試写室は建物の2Fにある。中に入ると、その豪華な内装に感心させられる。そしてステージの両脇には、3メートル程の巨大なオスカー像が「どど~~ん♪」とそびえ立っている。いかにもアカデミー財団らしい立派な試写室だ。ここは、シーグラフのLA地方分化会、LA SIGGRAPHの月例会の等にもよく使用される場所である。
「ベイク・オフ」で同窓会!?
さて、この「ベイク・オフ」は、実際に投票をするアカデミー会員に加え、実は一般人も無料で聴講する事が可能だ。但し一般人は先着順となるので、開場7:30の1時間くらい前から列を作って並ぶわけだ。

昨年のアカデミー賞の模様
試写室は、スクリーンの正面エリアが白いテープで囲まれたアカデミー会員専用座席として確保されており、“会員様”はここに陣取る。我々しもじもの一般ピーポー(笑)はそれを取り囲むように着席する形となる。「一般人」とは言っても、VFX業界の関係者が多く、自分が担当した作品や所属するスタジオが参加した映画がノミネート候補に入っている為、その応援に来ているという人が殆どである。
そんなわけで、場内のいたるところに知った顔がある。ベテランの人になればなるほど昔の知り合いが増えて、ある種同窓会のような雰囲気になる。その為、開演時間になっても通路で握手をしたり、抱き合っては肩を叩き合ったりして、久しぶりの再会を喜ぶ人が後を絶たず、「お気持ちはわかりますが、試写が始められないので、いい加減席についてくださいね~(笑)」というアナウンスが流れる程の盛り上がり。これも、「ベイク・オフ」の風物詩の1コマと言えるだろう。
さて、気になるノミネート作品は何だったのか。次ページで発表します。
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