2009.06.05

成熟の進むオンラインゲーム市場と広がるオンラインコミュニティ

イメージ:成熟の進むオンラインゲーム市場と広がるオンラインコミュニティ

ゲーム産業の新しい成長機会
Editer's EYE ♯22

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オンラインゲーム分野の成熟が進む一方、同様の技術を持ったソーシャルメディアの登場が生み出す成長機会について考えてみる。

特定のタイトルの寡占化と成熟化が進むMMORPG市場

企業側がサーバを用意して、そこに数千~数万のユーザーがクライアントとしてアクセスするMMORPGに代表されるオンラインゲームが商用化されたのは、1997年の『ウルティマオンライン』が最初である。それが、インターネット上にコミュニティを形成するビジネスモデルとしては大きな流れを作った。

MMORPGが拡がる形でのオンラインゲームのブームは、世界中に広がり、アジアでは韓国が先行した。2003年頃に日本でもブロードバンド時代と重なって、現在の日本市場の方向性が定まった。

しかし、それからさらに5年あまりが経過する間に、サービス形態は劇的に変化した。インターネットの広がりは、技術の多様化を生み、ゲームのような重いサービスではなく、ソーシャルネットワーク(SNS)といった軽いサービスのソーシャルメディアサービスが爆発的に広がった。日本国内のみの「ミクシィ」だけでも1400万アカウント、米「Facebook」は3億アカウントとコミュニティサービスとしての主導権はそちらに移りつつある。

MMORPG市場は世界的に急激に成熟が進んでいる。オンラインゲームは、そのコミュニティ的な性質を持つことから、市場の寡占性が高いサービスである性質を持っている。特定のゲームの世界で、友人を持ったり、ゲーム内アイテムなどの資産を形成したりすることで、ユーザーは新しいゲームが登場しても、他のゲームに乗り換えにくくなる。世界各地で、大手数社で寡占状態が誕生しており、この状況はほとんどこの5年あまり変わっていない。

日本では韓国製のゲームが上陸する形で市場を形成した。現在でも、日本のパソコン向けオンラインゲーム市場は、『ファイナルファンタジーⅪ』(スクウェア・エニックス)、『ラグナロクオンライン』(ガンホー)、ハンゲーム(NHN Japan)の3社で市場の5割以上に達すると言われており、韓国産のゲームが依然強い。韓国でも、1998年に発売された最初期のタイトル『リネージュ』(NCソフト)が相変わらず、一番遊ばれているという実情がある。そのため、韓国のゲーム市場に新規参入企業が生まれる余地はますますなくなっている。

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MMORPGマーケットシェア
MMOGCHART.COMによるとマーケットシェア(2008年4月時点)は、
米ブリザード・エンターテインメントの『WorldofWarcraft(WoW)』一強状態。
日本が誇る『ファイナルファンタジーⅪ』は5位に留まっている

これは、欧米地域を含めても変わらない。現在の世界的な市場状況は、2004年にリリースされた『World of Warcraft(WoW)』(ブリザード)の一強状態にある。全世界のMMORPGのユーザー登録数を集計しているMMOGCHART.COMによると、昨年4月の段階で、実に62.2%が『WoW』のユーザーとなっている。ちなみに3位が『リネージュ』で6.6%、5位『FF11』で3.1%という結果。MMORPG市場の新規参入のチャンスは世界中で狭まる一方、新市場のソーシャルメディアへの注目が集まっているわけだ。

次ページでは、日本でのソーシャルメディアサービス企業と既存のゲーム会社との協業の例を見てみよう。

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