2009.01.16

「“逆”海外で働く」海外アーティストが
日本で働くために必要なものとは

イメージ:「“逆”海外で働く」海外アーティストが<br>日本で働くために必要なものとは

VES主催のパネル・ディスカッション、“Working Overseas”の盛況からみる
Editer's EYE ♯12

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今、ハリウッドでも国外で働くことへの関心が高まっている。そこで本稿では、日本の映像業界における外国人の受け入れ体制について考えてみたい。

日本で働くことに関心あるアメリカ人は意外と多い

去る10月16日ハリウッドにて、アメリカから見た「海外で働く」ことをテーマとしたパネル・ディスカッション「Working Overseas」が全米視覚効果協会(VES)の主催で行われた。同国外での勤務経験を持つ5人の著名アーティストが経験談を披露したこのイベントは非常に盛況で、アメリカでも国外で働くことへの高い関心が窺えた。

本誌で連載「海外で働く日本人」「ボーディング・パス」を執筆し「日本人が海外で働くにはどうすれば良いか」を常に考えている筆者にとって、正反対のこの事柄は大変新鮮で興味深い。そこで本稿では「アメリカ人が日本で働くには何が必要か」という視点から、日本での勤務を経て現在ハリウッドで活躍する2人に意見を聞いてみた。

1人目は先述のイベントにも登壇したアート・デュリンスキー/Art Durinski氏。CG黎明期から活躍するパイオニアであり、数々の老舗スタジオを経て80年代後半にはトーヨーリンクス(現:リンクス・デジワークス)にて1年半、デザイン&アニメーションコンサルタントを経験。90年代以降は日本映画『眠る男』(96)/『埋もれ木』(05)のVFXスーパーバイザーを務める等、何かと日本の映像業界との関わりが深い。現在は、映画やCMの仕事の傍らOTIS美術大学などで後進の指導にもあたっている。

アート・デュリンスキー氏
アート・デュリンスキー氏。
同氏が手がけたSONYのロゴは有名だ

「ハリウッドのVFXおよびコンピュータ・アニメーション業界では、多くの人がアメリカ国外、特に日本で仕事をしてみたいと考えています。なぜなら、我々から見て日本は非常にクリエイティブな環境が整っているからです。日本以外にもここ数年はインドや中国、イギリスなどでアメリカ人が働く機会が増えており、このトレンドはしばらく続くと思います」。

一方で、日本で働く上での最大の壁について、デュリンスキー氏は「言葉の問題」を挙げた。「アメリカ人同士でも、VFXスーパーバイザーと現場との間でお互いの考えを完全に理解し合うのは大変なことです。その上さらに言語が異なれば、意思の疎通には多大な時間と労力を必要とします。先日のイベントでは、そのような事柄も含め仕事を通じて異文化を学ぶことができた貴重な経験を事例として紹介しました。海外で仕事を進める上では、その国の文化や慣習を理解しようとする姿勢があらゆる意味で大切でしょう」。

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