ロケハンの時点で完成メージを共有する
空飛ぶ象の形をしたジョウロが水を撒いたり、東京駅周辺が芝生に包まれるなど、子供の奔放な想像が現実の街で再現された本作。スケールの大きい合成が非常にリアルに仕上げられており、なかでも、横浜のランドマークタワーに張られた巨大なギターの弦をマシンハンドが奏でるカットは、CMの目玉となるシーンだ。
このギタービルVFXを手掛けたのが、アイデンティファイの小谷洋輔氏。実は当初は田中秀幸氏のディレクションの下、豪カッティング・エッジ社が全てのポスプロワークを担当していたのだが、構想が膨らむにつれて全編にCGを用いることとなり、高品質なCGに定評あるアイデンティファイが助っ人としてギタービルを担当することになったという。
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この連載は、CG技術やトレンドを、放送業界の取り組みという観点から探っていくコンテンツです。Web版では概要のみ掲載しています。
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アイデンティファイは、企画段階から積極的に制作に参加してアイデアを提案することを信条としている。今回の制作においても、どういったビルを制作するのか、そのためにどのビルを用いるのかといったことを、ロケハンに同行し、田中監督と共に考えていった。
その際、CGに精通した田中監督の存在は大きかったそうで、演出ネタの設定をロジカルに提示してくれたため、作業アプローチが決めやすかったとのこと。その結果、ギタービルだけでなく、「ハープビル」など、多彩なアイデアが実現した。

小谷洋輔氏(CGディレクター)
また、プリプロでは、ロケハンの写真にCGモデルのレイアウトスケッチを描き、それを元に再度ロケハンした。そして再ロケハン時のより詳細な写真に対して仮のCGを入れてデザインを行い、その時点で撮影部が測量を実行。こうすることで、撮影部が前もってクレーンや撮影の機材を考えておくことが可能となった。








©2008 MITSUBISHI ESTATE CO.,LTD.
「本編撮影時には、ロケ地で自家製の特機を使いHDR素材を撮影するほか、本編撮影時の情報を記録する際にはメモ帳に書き込むのではなく、レンズのミリ数やカメラ高、撮影時刻や天候等の書き込み欄を設けた専用シートを用意して、撮影部さんにCG作業のためにどのような情報が必要になるかをしっかりと伝えるようにしました」。
こうしたプリプロや撮影の段階における地道な努力の結果、夢あふれる高品質なVFXが誕生したのである。
| クライアント | 三菱地所(株) |
|---|---|
| 制作会社 | (株)東北新社 |
| 代理店 | (株)博報堂、(株)goen |
| VFX制作 | Cutting Edge Post Pty Ltd.、(株)アイデンティファイ |
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