2008.12.24

劇的3時間SHOW/プロダクション I.G石川社長 イベントレポート

イメージ:劇的3時間SHOW/プロダクション I.G石川社長 イベントレポート

10月6日(月)~10月15日(水)の10日間にかけて東京青山のスパイラルホールで開催された「劇的3時間SHOW」。今回は14日(火)に行われたプロダクション I.G石川社長のイベントレポートをお届け。

嬉しいニュースが飛び込んできました。8月に公開された押井守監督の『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』第32回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞いたしました! 今回選ばれた優秀作品の中から再度投票を行い来年2月20日に行われる日本アカデミー賞授与式で最優秀作品が決定いたします。

(C)2008 森 博嗣/「スカイ・クロラ」製作委員会(画像の無断転載禁止)
©2008 森 博嗣/「スカイ・クロラ」製作委員会

さて『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』を制作したプロダクション I.Gの石川社長のインタビュー前編につづき、今回は「劇的3時間SHOW」のレポートをお送りいたします。

石川社長のインタビュー前編は、こちらでご覧いただけます。

「劇的3時間SHOW」は、有名クリエイターや監督が3時間ぶっ続けで語るというすごいイベント。今年は10月6日(月)~10月15日(水)の10日間にかけて東京青山のスパイラルホールで行われました。

10月14日(火)に行われた石川社長の講演はもちろん満員御礼。プロダクション I.Gファンの人も、プロデューサーとしての石川社長の魅力に引き寄せられて参加した人も大満足な3時間だったのではないでしょうか。

来場者をステージに上げて、自己紹介。『チャンス』を理解してもらう

拍手喝さいの中に登場した石川氏は、「今日はこんなものを用意してきました」と、スケッチブックをパラパラと観客に披露。気になった詩人の言葉や、プロデューサーとはどういった立場なのかなど、画用紙の上には石川氏自身の訴えたい言葉が書かれていました。自筆のプレゼンシートを見せながら気さくな感じで語る石川氏のスタイルがとても魅力的でした。

スケッチブックを持つ石川氏
スケッチブックに自ら手書きしたプレゼンシートを見せる。
ここにはさまざまな言葉がつづられていた

そして驚いたのは次々と観客を舞台にひっぱり上げてしまったこと。指名された観客はスポットライトと大勢の観客が注目するなかで、自己紹介をし石川氏からの突然の質問に答えます。これは石川氏が考える『チャンス』というものを理解させるため。「チャンスはいきなりくる、そしてその時に思いを伝えられるかが大事」と石川氏。そして夢をあきらめないということと続けました。

【石川氏】例えば小説家というのは小説家になりたかったわけではなく、物語を書きたかっただけ。能力を活かせればいい。プロデューサーになりたいという人は実際にはプロデユサーになることが難しいと思います。(何がやりたいかではなく)今、何をやれるか考えられる人。そういう人がプロデューサーになれる人。『目標は小さく、夢は大きく』才能のある人でも、目標が大きすぎて諦めたり、潰れてしまうケースがあるんですね。小さな目標を一つづつ越えることが大事です。

熱く語った石川氏の言葉に、みんなが耳を傾けていました。

後半は三池監督と石川氏の豪華対談

後半は石川社長と、プロダクション I.G初の実写作品『ケータイ捜査官7(セブン)』でシリーズ監督を務めた三池監督の豪華な対談となりました。

(C)WiZ・Production I.G・バディ携帯プロジェクトLLP/テレビ東京(画像の無断転載禁止)
©WiZ・Production I.G・バディ携帯プロジェクトLLP/テレビ東京

この作品は玩具企画の株式会社Wizとの共同で企画を立ち上げてきたそうです。貴重な企画立ち上げ時のパイロットフィルムも上映されました。

映画を撮影しているときにはさまざまな出来事が起こるものです。三池監督は困った場面に遭遇したときにどうするのかを教えてくれました。

【三池監督】困ったときの対処法はスイッチを入れ替えること。困ったな…とテンション低くなるのではなく、困ったね!と何が起こっても楽しめることが大切なこと。監督としていろんな事が起こります。たまには作品が思うように行かないことも。でも、出来上がってしまったものはとやかく言われてもしょうがないので、『へんな映画ですね。これ!』と自分で言ってしまう。

と、監督はポジティブに考え方をチェンジすることの大切さを語ってくれました。

また、今年話題になった映画『クローズZERO』についても触れてくれました。「喧嘩シーンが多い作品なのに、役者に実際やらせると撮影始めの方は猫パンチのようだった。しかしシーンを重ねていくごとに役者たちがどんどんうまくなっていった。」とか。最終的には、出演者の男優同士、男として、役者として負けたくないという思いで、現場で戦っていたそうです。その切磋琢磨の末に、あのかっこいいシーンが出来上がっていったのですね。

石川氏と三池監督
石川社長(左)と、三池監督(右)
豪華な組み合わせでの対談が実現!

実際、映画監督になるにはどんなことを気に留めたらいいのでしょうか。三池監督はこんな風に語ってくれました。

【三池監督】今いる現場で『よかった』と思わせることが監督には出来ます。ある意味、監督は他力本願。優秀なスタッフと役者を手に入れたときにその人たちを『違うところ』に持っていけるかどうかなのです。例えばカットの瞬間、カメラマンが『撮れた!』という背中かどうかとか、役者がやりきったという背中かどうかとか。

あと、自分で運命を引き寄せられるかどうかも大事。自分が監督になりたいなりたいと自分で言う人はうざったい。自分の願いは心に秘める。それを感じてくれる人がいないとダメ。上の人に向かって自分の夢を主張しない方がいい。それって、うざったいでしょう?

さまざまな映画を手がけた監督の言葉には、とても重みを感じたのではないでしょうか。

40歳、50歳になったらかっこ良くなりたい

「40歳、50歳になったらかっこ良くなりたい」と語る石川氏。小学校の頃は普通になりたいと思っていたそう。そして、中学の時には自分が一番かっこ悪いと思っていたとか。50歳を迎えるという石川氏は今の自分をこんな風に語ってくれました。

【石川氏】「今年50歳になる男がかっこいい、かっこいいというのはどうかと思うけど、この時代だからこそ、言いたいですね。」

最後に「大きいものを目指して挫折するのはもったいないこと、何が今できるのか、小さい積み重ね、やれることをやるということが大事だと思います」とメッセージを送り、このイベントを締めくくりました。

大盛況だった会場
石川社長の“初”3時間SHOWは大盛況のうちに終わった

3時間の枠を講演者自ら構成を考えるこのイベント。観客を惹きつけて3時間はあっという間に終了。監督、プロデューサーを目指す方には業界の大先輩からの貴重なアドバイスになったのではないでしょうか。お二人の経験から出る言葉はどれも思わず納得してしまいます。それも監督プロデューサーの質資だからかもしれませんね。

(withD特派員 中路真紀)

関連リンク

劇的3時間SHOW
プロダクション I.G
スカイ・クロラ The Sky Crawlers
第32回日本アカデミー賞
ケータイ捜査官7
クローズZERO
プロダクション I.G石川社長インタビュー ♯1
劇的3時間SHOW/堤幸彦 イベントレポート

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