10月12日に閉幕した「東京ゲームショウ2008(以下、TGS2008)」。全体的なニュースは「TGS2008レポート ビジネスデイ速報プレビュー(前編/後編)」でお伝えしたので、レポート「#5」ではもう一歩踏み込んで、ゲーム業界の今後の展望や、話題をさらったゲームタイトルについて少し詳しくレポートします。
過去最多の入場者数を更新
今年の来場者数は、4日間で19万4000人。去年に比べて1000人ほどではありますが新記録を更新しました。同時期に開催されていたアジア最大のIT・エレクトロニクス総合展示会「CEATEC JAPAN 2008」が5日間で20万人であることを考えると、かなりの規模であると言えるでしょう。
出展されたゲームソフトのタイトル数も879と、これまた新記録。ハードウェア別に見ると1位がニンテンドーDS用ソフトで、2位が携帯電話用アプリ、3位がパソコンゲームとなっています。でも、これはあくまで数の話。注目されていたソフトはというと、ニンテンドーDS用ソフトのほかには、Wii用ソフトにも注目が集まっていました。

SNKブースにてフリーペーパー配布中
ただ、この2つのハード用ソフトに関して言えば、すべてゲームショウ開催の前週に開催された任天堂カンファレンスで第一報が流れてしまっていただけに新鮮味は薄かったのも事実。ゲームショウは、それらのソフトを実際に触れられる場としてや、関連グッズの無料配布など、ファンを「もてなす」場になっていたのが印象的です。
PSPのメガヒットソフトが、次はWiiに
まず最初は、全出展ゲーム中で一番の行列となったWii版「モンスターハンター3(トライ)」から説明します。

このゲームは最初にPlayStation 2で発売され、後にPSPに移植されたネットワークアクションゲーム。3月に発売されたPSP版の最新作「モンスターハンターポータブル 2nd G」は、日本国内だけでダブルミリオンを記録したほどで、2008年を代表するゲームと言えます。その続編がWii版となって発売されるのです。
「モンスターハンター」をよく知らない人のために……
プレイヤーは多数のモンスターが生息している架空の世界に生きるモンスターハンターとなり、時には一人で、時には複数の仲間と共に、モンスターを狩るというもの。このゲームにはレベルという概念がなく、ゲーム中における上手さや強さというのは、プレイヤーの知識やアクションゲーム的な腕前にかかっている。RPGのように、時間をかけて経験値を稼いで……なんていう作業は必要なく、どちらかといえば上手い人といっしょに冒険させてもらい、その背中を見て覚える……という方が重要。つまり、人といっしょに冒険してナンボ、というゲーム。
ところが、大ヒットを記録したPSP版はインターネット経由でのネットワークプレイに対応しておらず(メーカー非推奨の方法ならありますが)、他人と協力プレイをするためにはお互いのPSPを持ち寄らなければなりませんでした。このため、発売直後にはファミレスやファーストフード店に集まってプレイをしている人をよく見かけましたが、時間のない社会人にとって、昼間から集まるというのは厳しい人も多かったわけです。
そんな人にとって朗報となのが、Wii版の発売。Wiiは標準機能としてインターネットへ接続できるので、帰宅後、家でゆっくりしながら協力プレイができるというわけ。もちろん、ゲーム内容自体も新バージョン「3」になっていることから、これまでPSP版を遊んでいた人にとっても興味津々でしょう。そんな思いが重なり、今回のショウでは大行列ができたのです。
コントローラを持たないでプレイ?
もう一つ、TGS2008の来場者によるアンケート調査で選ばれる「日本ゲーム大賞2008 フューチャー部門」を受賞した「レッツタップ」も紹介しておきます。
このゲームは紙でできた箱を用意し、その上にWiiリモコンをうつぶせに置いて遊ぶという一風変わった操作方法で、プレイヤーが触れるのはこの紙箱のみ。紙箱を指先で「トトン!」とタップすると、箱の振動がWiiリモコンに伝わり、たたく強さを調節することでキャラクターが走ったりジャンプするので、障害物をよけながらひたすらゴールを目指すというものです。

Wiiの累計販売台数は現在、700万台にも届こうかとしています(PLAYSTATON 3は233万台、Xbox360は70万台)。ですが、Wiiユーザーの多くは「Wii Fit」や「Wii Sport」目当てで買ったような、いわば「これまで、あんまりゲームに興味がなかった」ライトユーザー層が中心だとも言われています。しかし、その層が次に買うゲームが不足しているというのも、現在のWii市場の特徴。「レッツタップ」が狙う市場は、まさにそこなのでしょう。

レッツタップのプレイ画面
いくらWiiリモコンが「テレビリモコンのように、多くの人が抵抗なく持てる」コントローラになっているとはいえ、おじいちゃん、おばあちゃんにいきなり渡しても、困惑するでしょう。でも、「この箱をトントンと、紙相撲のようにたたいて」と言えば、特に抵抗もなく触れてもらえるかもしれませんよね。
新たなゲーム配信ルート「ROID」
最後に取り上げるのは、レベルファイブというメーカーから発表された「ROID」。TGS2008では、あたかも新ハードのようなモックアップが展示されていたので誤解した人も多いかと思いますが、これは新しいゲーム配信サービスの名称です。簡単に言ってしまえば、「パソコンと携帯電話用にゲームを有料配信するサイトと仕組みを提供します」ということ。
ROID CONSOLE DEBUT TRAILER(YouTube)
おそらくはAdobe AIRやJavaアプレットなどを使ってゲームを動かすことになるとは思うのですが、どのくらい需要があるのかは未知数です。配信されるタイトルも、当面はレベルファイブの過去作品「レイトン教授シリーズ」などを提供するそうですが、携帯電話用Javaアプリとどこが違うのかと聞かれると微妙なところで……。
もしかしたら、現在は各ゲームメーカーごとに分かれている携帯電話用ゲームソフトの配信元を統括することや、そのアプリケーションをそのままパソコン上で動作させるエミュレータを開発することで、開発費の削減を狙っているのかもしれません。
ショウから見えてきたゲーム業界の今とこれから
最後に、全現行ハードウェアについて、それぞれ所感を述べたいと思います。

- ニンテンドーDS
- PLAYSTATON 3、Xbox360
- Wii
ただし、グラフィック性能的にはPLAYSTATON 3やXbox360に負けているため、グラフィック部分ではなく内容を問われることになるのは、制作者にとって少々厳しいハードなのかもしれませんが。
関連リンク
東京ゲームショウレポート
東京ゲームショウ2008
CEATEC JAPAN 2008
ニンテンドーDS
Wii
モンスターハンター3(トライ)
モンスターハンターポータブル 2nd G
日本ゲーム大賞2008 フューチャー部門
レッツタップ
PLAYSTATON 3
Xbox360
レベルファイブ
ROID
Adobe AIR
Javaアプレット(Wikipedia)
レイトン教授シリーズ
ニンテンドーDSi
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